あなたには何か一年以上続けていることはありますか?
その日のイベントはこんな質問から始まりました。
集まった30人近い人達それぞれの回答。
それは趣味や活動、継続的に関わっているコミュニティだったりしました。
私たちが、その夜紹介したかったのは
「都市に住みながら、村に通う」、そんな活動です。
今、日本のある村では少し不思議な現象が起こっています。
少子高齢化、都市へのヒトモノカネの一極集中が叫ばれる一方で、
毎月のように村に通っている若者達がいること、
そんな若者たちを受け入れてくれている村があることをご存知でしょうか?
「村通い(むらがよい)」
それは村外在住者が、継続的に村を訪れ、住民と関わる行為。
観光でも、ボランティアでもない新しい旅の形です。
世界遺産の五箇山合掌集落にほど近い富山県南砺市利賀(とが)2004年合併。
最盛期には4000人いた人口は650人にまで減少した、いわゆる限界集落の地域です。
この村で、2011年より、都市在住の若者と地元住民との新しいスタイルの交流が行われています。
基盤となっているのは「利賀ゼミ」という活動。
学生から社会人まで、普段はバラバラに生活している仲間たちが、
利賀村を訪問し、祭りや共同作業への参加を通して、
地元の人々と継続的に関わり続けています。
多い人は年に10回におよびこの地を訪れ、
「第二の故郷」といってもよい深いつながりができました。
そんな村通いをしている若者達が非定期に東京で開催しているイベント。
それが「まち、ときどきむら。」です。
今回で10回目の「まち、ときどきむら」ですが、
10回目にして遂にあることが実現しました。
それは、他の村に通う人たちとの交流です。
過去、利賀村の魅力発信や利賀村ツアーへの招待、メンバーのマイプロジェクトの紹介や東京での活動の場とし続けてきたこのイベント。
今回は利賀ゼミのように、「都市に住みながら村に通う」
そんな活動をしている人たちが集まり、村に通う魅力について語れる場にしたい!
そう想い企画した今回のイベントには総勢30名の人が参加してくれました。
なぜ、若者たちは村に通うのか?
その答えに興味を持って参加して下さった利賀村出身者の方や今回が初めてという方もいらっしゃいました。
当日のイベントではこの「村通い」の魅力を実際に村に通ったことがある人たちの体験から明らかにしていきました。
『村通いヒストリー』
1年単位で自分の村通いを振り返り、モチベーションが高かった時、そうではなかった時を比較して何が活動の原動力になっているのかを明らかにしていきました。
キーワードは自主性と村の人達との関わり。
村通いの魅力としては東京とは違う四季を感じられる景色、村ならではの文化はもちろんありますが、
自分でやると決めたから面白い、また村には人生の師匠となるような大人たちがたくさんいることが継続的に村に通う原動力となっていることが見えてきました。
最後には「あなたにとって村通いとは?」
と言う問いに対して皆から回答をもらいました。
学生の間の活動や一時期のプロジェクトとして「利賀ゼミ」を捉えるのか、
その枠を超えて村通いを自分の暮らしの一部化するのか
それはそのひと次第ですが、
ふと行きたくなった時に行ける村がある、それを受け入れてくれる人たちがいる。
それってとても幸せなことだと思います。
誰もが村通いをしているわけではありません。
だからこそ村を訪れることになったあなたの人生には、
村との接点があって良かったと思える日が必ず来るのだろうと思います。
通える村があることに感謝しながら、これからも活動を続けていきたいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
◆これまでの「まち、ときどきむら」
http://bit.ly/1ahlV8K
◆関連情報
・利賀村ファンによるfacebookページ
http://www.facebook.com/
・利賀村公式ホームページ
http://www.1van.info/
・利賀ゼミ公式ホームページ
http://
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