2012年

12月

01日

岡本さん

岡本さんご夫妻は、利賀村百瀬地区在住の笑顔が素敵なご夫婦だ。

同地区にある「民宿おかもと」という民宿の経営と、そこに隣接する養殖場で岩魚の養殖をされている。
ほっこりと心穏かになるような佇まいの民宿は旅人の疲れを癒し、夏場は家族連れで岩魚の掴み取りや釣り堀、BBQなどを楽しむこともできる。養殖場では稚魚や尺岩魚合わせて約2万匹もの数を手塩にかけて育てている。

この民宿経営と岩魚の養殖という骨の折れる仕事を、ほとんどご夫婦お二人だけで切り盛りされているというから驚きだ

私は牛島ゼミの夏合宿の際に、岡本さんご夫妻に協力して頂いて養殖場の見学や岩魚釣り、塩焼き、そば打ち体験などをさせていただいた。そこでご夫妻が一番に気を使ってくれたことは、とにかく「都会では味わえないことをしてもらいたい」ということ。

普段何気なく食べる魚がどのようにして育てられているのかを知ること。
生きた魚を自分で獲って、自分の手で調理すること。
蕎麦を一から作ること。
どれも普段ではなかなかできない
、村ならではの体験をさせてもらった。

「都市では良い岩魚は育たない。村で誰かがやらなきゃいけないんだ。」と、ご主人は語ってくれた。夏合宿でのひとつひとつの体験から「村で仕事をする意味」を伝えてくれたように思う。

「この村にはお店もモノもなくて大きな街に比べたら本当に不便。でも、私はこの村で暮らしていけて本当に幸せなの。」
と奥さんのたか子さんは笑顔いっぱいで語ってくれた。

都市に住む私たちは「どこかの田舎の誰か」が頑張ってくれているおかげでモノに困らない便利な生活を送っていて、その「誰か」は自分よりも過酷で辛い思いをして生活している。

私は「田舎」と「都会」という関係にどこかそんな認識を持っていた。そして、それはやはり一部では事実ではあるかもしれない。

けれども自分の仕事に意味を見出し、「幸せだ」と自信をもって語る岡本さんご夫妻に出会って、自分の「生き方」を見つめ直すきっかけをもらえたような気がした。(よっぺー)

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